国民病とも言われている「歯周病」
歯周病は、歯垢に含まれている歯周病菌を原因とする、歯ぐきが腫れたり、出血したりする感染症です。症状が進むと歯を支えている顎の骨まで溶かして、最終的には歯が抜け落ちてしまう恐ろしい病気です。日本人の成人の約80%が罹患しているか、その予備軍であると言われているほど患者数が多い病気です。
あなたは大丈夫?歯周病チェックリスト
口の中がねばついている | ||
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ブラッシングすると、歯ぐきから血が出る | ||
口臭がある | ||
歯と歯の隙間が広がってきた | ||
歯ぐきに腫れがある | ||
歯ぐきがむずがゆく感じる | ||
歯ぐきから膿が出ている | ||
硬いものが食べにくい | ||
歯が伸びたように感じる | ||
歯にぐらつきがある |
危険度:10%未満
今のところ歯周病である可能性はかなり低いといえます。現在の健康な状態を維持するためにも、日頃のブラッシングと歯科医院での定期検診を受けるようにしましょう。
危険度:20~30%
軽度の歯周炎(初期の歯周病)にかかっているかもしれません。まずは当院までお越しいただき、歯科医師による診断を行うようにしましょう。
危険度:40~60%
中等度の歯周病にまで進行しているケースが考えられます。治療せずに放置してしまうと歯が抜け落ちてしまうかもしれません。早めに当院までお越しください。
危険度:70~100%
歯周病が重度にかかっている可能性が非常に高いです。歯を失わないためにも、早急に当院までお越しいただくことをおすすめします。
歯周病が全身に及ぼす悪影響
歯周病の影響は、口腔内だけではなく全身にまで及びます。たかが歯周病と軽く考えるのは危険です。
血管の病気 | ||
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歯周病菌が血管内に入ると血栓ができやすくなり、心筋梗塞や動脈硬化、脳梗塞などを引き起こす可能性があります。 | ||
糖尿病 | 早産、低体重児出産 | |
糖尿病になると、歯周病にかかりやすくなります。血糖のコントロールが難しくなるため、糖尿病が悪化する可能性があります。 | 歯周病菌には、陣痛に似た筋肉の収縮を引き起こすことがあるため、早産や低体重児出産となる可能性があります。 | |
肺炎 | ||
誤嚥(ごえん)によって気管に歯周病菌が入り込むと、肺炎を引き起こす可能性があります。 |
当院の歯周病治療メニュー
スケーリング |
スケーリングは、スケーラーという金具を使って、歯肉から上の歯の表面に付着した歯垢や歯石を除去することです。 |
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SRP |
SRP(スケーリング&ルートプレーニング)では、麻酔をして歯肉に隠れた見えない部分の歯石などを除去します。除去後は、歯根の表面をつるつるに磨き上げて、汚れを付きにくくします。 |
歯科用軟膏 |
歯周ポケット内に塗布する軟膏は、抗生物質で歯周病菌の活動を抑えることで症状の改善を図ります。スケーリング、SRPの処置とあわせて使用します。 |
フラップオペレーション(FOP) |
歯ぐきに麻酔をして切開し、顎の骨からはがして歯根を露出させたうえで、付着している歯垢や歯石などを取り除く外科的処置です。歯ぐきを縫合して処置終了です。 |
再生療法 (自費診療) |
歯周病で溶けてしまった歯周組織を回復させるための治療です。「GTR法」ではメンブレンという特殊な膜を、「エムドゲイン法」ではエムドゲインゲルという薬剤を入れて組織が再生するためのスペースを確保し、回復を促します。 |
歯周病ケアには毎日のブラッシングが大切です
歯周病ケアは、歯科医院での適切な処置も大切ですが、予防の基本は毎日のブラッシングです。歯周病の原因となる歯垢が溜まらないよう、毎食後のブラッシングを欠かさないようにしましょう。
先生からのメッセージ
よく患者様から「歯周病は治らないのですか?」という質問を受けるのですが、残念ですが治らない病気なのです。だからといって治療をせずに放っておけば、症状が進行し、いずれ歯を失うことになりかねません。では何ができるのか。それは、これ以上症状が進行しないようにすること、いわゆる現状維持です。
だからこそ、歯周病は早期発見・早期治療が重要です。すでに重度の歯周病であった場合、歯を固定して残しておくことが難しいケースもあり、抜歯せざるを得ないこともあります。少しでも症状が軽いうちに治療を始めることが、ご自身の歯を残すことにつながるのです。
歯周病ケアは、歯科医院での予防処置と、ご自宅でのお手入れの両方に全力で取り組むことが重要となってきます。ドクターと患者様とで協力して適切なケアを続けましょう。当院にはトリートメントコーディネーターが在籍しております。治療に関することや治療後の過ごし方など、どうぞトリートメントコーディネーターにお話しください。患者様のご不安や疑問点がクリアになってから、治療に移らせていただきます。